怒りや憎しみや恨むことなどは生命の仕組みである

怒りや憎しみや恨むことなどは生命の仕組みである

私たち人間には「怒り、悲しみ、喜び、泣く」というような様々な感情はつきものであり、むしろそれらがなければ人間ではないといえるのではないでしょうか。

最近読みました「初めての上座仏教」(著者アルボムッレ・スマナサーラ長老)には、「智慧」ということばを勉強する必要に迫られていると書かれており、その「智慧」とは、

「ものごとをきちんと正しくありのままに知っている」ということです。つまり、システムをきちんと理解しているという意味です。我々の存在のシステム、生命の仕組みをきちんと知っていること、私はだれですかとか、なぜ生まれたんですかとか、そういうことも含めて生命の仕組み全部をわかっていることです。

とこのように書かれていました。

私は2014年に向精神薬を断薬しましたが、その時にお世話になりました内海医師のクリニックでは、結局は、薬をどのように減らしていくかという「手法」を教えていただいたり、薬の知識のサポートではなく、上記に書きました、「人間の生命のシステム」について深く考えるよう、叱りながら伝えていただきました。

簡単にいうと、「自分自身であれこれとよく考えなさい。」

教えられたことは、ただ、それだけです。

私という人間とは何者なのか。
どうしてうつになったのか。
何によりそうなったのか。
どうしてうつ状態という症状が出たのか。
うつ状態とは一体どんな状態なのか。
「因果応報」について考える。
どんな生活、食事環境だったのか。
その環境からすべては生まれる。

など。減薬断薬中でしたので、頭はあまり働かず、身体全体の震えも生じ、呼吸がうまく取れない状態でもありましたので、向精神薬を服用している時よりも心身ともにとてもつらい状態でしたが、それでも「考えなさい」とそういうことを突きつけられました。当時は「面倒だ」と思ったのですが、今、断薬して8年経って思うことは、あまりにもいろいろなことに、小さなことから大きなものに対し、考えてこなかったと実感しています。考えることを放棄してきました。その結果が「うつ病」です。

私は特に、人のこころのシステム、「こころの働き方」を知っておくことがとても重要であると思います。「こころの働き方」により病気や症状は生まれるからです。家族、夫婦、親子、様々な問題が「こころの働き方」により生まれてきます。それをわかっていないから、認識できていないから益々封じてしまいます。都合が悪いから封じてしまうのです。

病気でも問題でも、それは自分自身から生み出されています。見たいものをただ現実として目の前に現しているだけです。人は自分の見たいものしか見ない。

先ほど考えることがとても重要と書きました。向精神薬を服用していると「考えることができない」という方もいますが、私はできましたし、本当の意味で病気をやめたい、向精神薬をやめたい、問題をなんとかしたいと真剣に思われる方は、考えていく道に進んで行かれるのかなと思います。実際にクライアントを見ていてもそう感じるのです。

考えるきっかけとなる書籍を二つ紹介しますので、ぜひ、お読みいただければと思います。

初めての上座仏教/著者アルボムッレ・スマナサーラ長老

心の絶対法則/著者内海聡

なぜ、空の写真が好きなのか

なぜ、空の写真が好きなのか

空の写真は以前から好きでした。写真だけではなく、実際に見ることも。

どうして空が好きなのか?

今まで考えたことがなかったのですが、最近、どうしてなのか考えてみると、一つの理由がわかりました。

それは、父親が亡くなってから、よく空を見上げていたからです。お恥ずかしいことかもしれませんが、空の上に父がいるのではと子どもながらにそう感じ、空を見上げていました。よく、泣いてもいました。

あなたは空が好きですか?
どうして空が好きですか?

そういう、一つひとつのことに、「どうして?なぜ?」って思い、考えることは、病気をよくしていくことや問題をよくしていく時にはとても重要です。私たちはあまりにも物事に対して深く考えることをしなくなりました。疑問を抱くことなく、いろいろと受け入れてしまう。向精神薬が効いてもいないのに、10年間、服用していたのは、何も考えていなかった証拠でもあります。

もしかしたら、考えることは面倒だと思われるかもしれません。しかし、その面倒なことを避けてしまったから、若者の死因第一位が自殺であり、向精神薬の消費大国であり、日本は病気大国なのではないでしょうか。日本は売国されているのではないでしょうか。

覚えていない部分にこそ問題の根源が隠れている

覚えていない部分にこそ問題の根源が隠れている

父親のことは覚えていない。

8歳の時に亡くなった父親は、6歳くらいまではそばにいたと思いますので、6年間の記憶はあるはずなのですが、どうしても出てこない。夢にも一度も出てきませんでした。

私のうつ病は、父親や父方の影響がとても大きい。それは、内海式精神構造分析法で理解できました。2014年、42歳までは根本の原因には絶対に向き合いたくない、向き合う力もなかったのだと思います。向精神薬を断薬した時から、うつ病をはじめ、生きづらさや人生の重荷や自分自身の存在価値などの答えというか解釈が、できるようになりました。それらの理由の解釈が進んでいきました。

私たち人間は、向き合いたくない部分や記憶は、封じてしまいます。心身ともに壊れてしまうからです。傷を負ってしまうからです。

クライアントと会話をしている時に、あまり出てこない部分にこそ、深い傷があったり、隠しておきたいエピソードがあったり、認識や自覚したくないものがあったりもします。その部分が問題の根源であり、その部分に向き合うことを避けているので、益々精神は病んでいき、うつやアトピーやあらゆる病気は何年も何十年も改善しない方がおられます。

封じている部分や隠しておきたい記憶、思い出せない記憶に向き合う作業はつらいことです。しかし、私はみな向き合うことができると思いますし、向き合うことは変化したい現れでもあります。このままではいけないと、自分自身、家族、親子、夫婦関係の改善を強く求めているからこそ、向き合う力は生まれるのだと思います。そして、社会さえも、日本さえも変わっていくのだと思います。

隠しているものや封じているものがあると、人は弱くなってしまいます。それがいくら自覚できていなくてもそうしている状態だとしたら、人は弱くなってしまう。周りを気にしてしまい、自己肯定感も低くなり、自尊心もなく、いつも自分を自分自身で傷つけてしまう。その弱さを隠すために他者を傷つけてしまう。

隠れている部分を理解、認識、自覚できた時に人は変わっていき、強くなり、自分自身で自分を大切にできるのだと思います。私も以前よりは自分を大切にできるようになりました。他者よりも先に大切にしていいのだと認めてあげることができました。

答えはシンプル。子どもが向精神薬を服用しているのなら、傷つけていることになる

答えはシンプル。子どもが向精神薬を服用しているのなら、傷つけていることになる

私たち大人は、いつも複雑に物事をとらえてしまいます。しかし、答えはシンプル。私がうつだった時、実際に心身ともに傷ついていました。人間関係でも傷ついていたし、向精神薬によっても傷ついていた。

薬とは毒として作用しているだけです。

なにかしら効果があったとしたら、毒として作用しただけであり、なにかしら不都合なことが起きれば、それも毒として作用しただけです。

そして、その毒として作用する「向精神薬」を子どもたちは誰によって服用し始めたのでしょうか。

大人たち、親たちによって服用し始めたのではないでしょうか。

1人で病院には行けない、まだとても小さな幼子でしたら、始まりはやはり大人、親ではないでしょうか。

子どもたちの意思があって。そう答える大人もいますが、子どもは常に、親が喜ぶことをし、親が悲しまない、困らないよう行動、選択をしてしまいます。特に幼い子どもたちは。

どうか、子どもたちの本当の声に耳を傾けてみてください。本当は、飲みたくもない薬を飲んでいますし、本能的に優れているのは子どもたちです。薬を毒と捉えていますし、異物だと直感で捉えています。からだによくないものだと認識しています。

そのような向精神薬を服用し続けているのなら、子どもたちは、自ら傷つきたいと思っています。思考をストップしたい、考えたくないと思っています。そして、傷つけたい、黙っていてほしいと思っているのは大人たちです。そういう認識や自覚が持てた時、その家族や子どもたちには変化が起きます。