私の好きなドラマ、「きのう何食べた?」の劇場版を観て、ズバズバ物を言う青年に、もう少し言葉を気をつけるようにとアドバイスしているシーンがあり、青年はこのセリフを投げかけていました。
「思ったことはまんま言ったほうがいいと思う、一番近い人間に思ってることを言わないで、誰と本音で付き合うんですか?」
私も思ったことを言葉に出してしまう人間でした。そして、周りの空気が悪くなると感じた時から少しずつ、思ったことを言わなくなりました。特に結婚してからは言葉を封じることは多かった。理解者が誰もいなかったからです。
子どもたちは素直だから、言いたいことは沢山あると思います。しかし、現代では、その素直ささえ出せない社会になってしまいました。
一番は親が悲しむからです。
親を悲しませるくらいなら、自分自身が言葉を封じていたほうが楽であり、平和が保てるし、家庭内も円満なのでしょう。しかし、その封じている言葉や感情が増えていけば、必ず心は疲弊していきます。そして、心は病んでしまい、精神疾患のような病名がつけられてしまいます。それは病気でも障害でもなく、理由があるというのに。
思ったことを言い合い、時にはケンカをしてもいいと思います。本音で語り合い、通じあえていたほうが、私はそのほうがいい。
嘘のない家族関係、本音を言い合える家庭があるからこそ、学校でも、社会に出てからも、強く逞しく生きていけるのだと思います。本音を言い合い、その本音を理解できる家族がそばにいるだけで、安心感や力は得られると思います。
体裁ばかりの言葉ではなく、本音を言い合える家庭、社会になったら、この国はもっと豊かになり、病気などの問題も減ってきます。