相性数秘術で「9」は、存在を消すという性質を持っています。どうしてかというと、一般的な数秘術の計算でも同様ですが、9を省いて足し合わせても同じ数字になるからです。存在を消している状態となります。存在が無いともいえるのではないでしょうか。0という数字も「存在が無い」ともいえるかもしれません。
しかし、明らかに0と9は違いますし、数秘術の世界では0の解釈は今の所聞いたことがありません。もちろん、相性数秘術でも0という数字は扱いません。そして、0と9の「無い」という意味合いは、それぞれ違うのではないかと私は解釈しています。
内海式で教わった数秘術では、9は「虚無の数」と教えていただきました。そういう雰囲気はあると思います。0も「虚無」と言い表すこともできるかもしれない。しかし、9の虚無のほうが存在はあるように思えます。実際、9の数は大きいので、社会の一部としてその輪に存在しているわけですし、他者を1番意識している数でもあります。1のようにエネルギッシュでダイナミックな動きはなく、動きは止まっていますが、誰かのために動く人が9の人です。自分よりも他者を優先します。
そうすると、9番さんは、虚無主義の積極的虚無主義者といえるのかもしれない。虚無主義には「積極的な虚無主義」と「消極的な虚無主義」があります。
9という数字の性質は、少し寂しい雰囲気を持つ数字のようですが、しかし根っこの部分では、とても力強いものを携えているのだと思います。0の無いという性質とは明らかに違うエネルギーを持っています。
今年の2025年は、足し合わせると「9」になります。
今年はどんな年になるか。
この私が考察した「積極的な虚無主義」という性質が、多くの方の行動に反映されたらいいなと思います。絶望を感じ、どうにもならないと嘆いて終わるのではなく、消滅危機の日本や現実の状況でも、それでも前を向いて先の世代の命を意識した行動へと突き進む力を生み出すことができますように。今よりも向上心を持てますように。