病を「治したい」と、病を「やめたい」の違い

さまざまな病気がありますが、病気を治したいと思って行動すると、治らない方角に向かってしまうかもしれません。私の場合がそうでした。治したいと思っていました。薬で治したいと思って、いろいろな薬を処方され、私も求めてしまい、今度こそはこの薬で治る!と思って飲んでいました。10年間、その繰り返しでした。うつ病を、躁うつ病、自律神経失調症を治そうと、本気で思っていましたが、きっと本気ではなかったのだと、今ならそう言えます。

では、「治そう」ではなく病気を「やめよう」という思いに切り替えるとどうなるでしょうか。それほど薬や治療法に執着しないのかもしれません。実際、私は、「もう、うつ病はやめよう、本当にやめたい!」と思ったら、薬をまず手放していくことが徐々にできて、3ヶ月で完全に手放して、甘えもあまり出さなくなりました。自立していたいと強く思うようになりました。意識が変わったんだと思います。

「病気を治したい」と「病気をやめる」という思いは、目指しているものが違うのかもしれません。きっと違うのでしょう。病気から卒業する時、まず最初の壁となるのは、この「治したい」から「やめたい」という思考になるかが鍵なのです。