食べたくない時に「食べたくない」とはっきりと言えていますか?

母親が、子どもに「ケーキ食べる?」と聞いて、子どもは本当は食べたくないのに、「食べたくない」と答えた時に、母親が不機嫌になることを体験しているから、その感情を受け取りたくなくて、喜んでしまう。

こういうことを続けていると、子どもは本当の気持ちを言葉に出さなくなります。そして、コミュニケーションを取ることを避けてしまいます。コミュニケーションが下手になります。人嫌いになります。

抑圧ほど毒なことはありません。せっかく生まれ持った特質が消えてしまい、誰かのロボットでしかなくなるのです。誰かに合わせた人生になってしまうのです。生きていて楽しい訳がありません。

はっきりと食べたくないものは「食べたくない」という勇気を持って欲しいのです。そうしない限り抑圧された世界からは抜け出せません。

社会は自分を犠牲にしても、他人のために親切にするということが美徳とされています。でも、どうでしょうか。自分が満たされてもいないのに、親切や愛を与えても与えられた人は満足しますが、本人は辛いだけです。苦しいだけです。生き地獄なのです。自分が全く愛で満たされていないからです。自分を大切にしていないからです。これでは生きていくのもしんどいのです。

勇気を持って自分の思ったことを伝えていくしかありません。子どもたちの社会でもそうです。いじめは主張しないから益々攻撃されてしまうのです。

「食べたくない」と言えない心のメカニズムを知れば、だから自分は言えなかったのかと腑に落ち、これからははっきりと「食べたくない」と言えるようになります。自分が自分の壁を乗り越えていくしかありません。誰の力も借りてはいけないのです。自分が変わりたいと強い意志が行動へと導いてくれるのです。