やめたいって思った時にやめれないのが向精神薬の恐ろしいところです

やめたいって思った時にやめれないのが向精神薬の恐ろしいところです

「薬をやめたい」

向精神薬を服用されている方でしたら、一度や二度、または、何年もそう思ったことがあると思います。

私も10年間、向精神薬を服用していましたが、後半は「薬をやめたい」と何度も思いました。そして減薬に試みましたが、挫折してしまいました。

調子が悪くなる。

薬を減らしていくと調子が悪くなっていったのです。その時は、この調子の悪さが「禁断症状」だとは全く気づきませんでした。薬をやめる時に禁断症状が出るなんて知りませんでした。ですから、調子が悪くなった時は、「まだ、治っていない。」私のうつは治っていないから、薬は必要なんだと勘違いしてしまいました。

少し減薬をやめている時に、この状態が「禁断症状」であり、むしろ向精神薬は状態を悪化させるだけという情報が耳に入り、それから本を読んだり、動画を見たりしました。そして、すぐに断薬に取り掛かりました。

やめたい時にやめれない薬とは一体なんなのでしょうか。
服用する前よりも悪化してしまう向精神薬は、本当に人々を幸せにするのでしょうか。
すべての精神疾患の方がこの薬で病気を治し、幸せになっているのでしょうか。

私には悪い景色しかみえません。向精神薬を服用したために、人生がボロボロになっている人ばかりです。働けない、動けない、友達と仲良くなれない、孤立、孤独、挙句の果てには、自殺願望さえ抱いてしまいます。私もそうでした。

多くの方はやめたいと思っているのに、やめられない現状に苦しんでいると思います。しかし、私はもう本当に、こころの底から「薬をやめたい」とそう思って、能動的に動きました。情報収集し、リスクがあることも理解し、どうなったとしても責任を取る覚悟を持ちました。誰かに治してもらおうとはしませんでした。

自らすべてを背負い、行動しました。

それくらいの思いがなければ、向精神薬はやめれないのかもしれません。薬に依存しているのですから当然です。強い意思を持ち、精神医療、医学の闇を完全に理解し、薬は毒として作用しているものだと認識し、そして、自分自身の問題、内的要因に向き合うことが必要です。

向精神薬をやめれた多くの方は、自分自身が愚かだったと認めた人です。治しもしない薬、自分自身の生き方考え方を自己卑下できた人が薬を手放していきます。

自分を助けることができるのは自分自身

自分を助けることができるのは自分自身

断薬して8年。

8年も経っているのに、それでも、調子の悪い時はあります。向精神薬を飲んでいた時のような悪さはあります。それは仕方ないことです。そういう薬を、たちの悪い向精神薬を服用するとはそういうことです。服用し続けても何も幸せなど訪れません。

私にだってまだつらい時はあるんです。

精神科に通ったのも自分。

薬を手にしたのも自分。

薬を口に入れたのも自分。

飲み続けたのも自分。

すべて自分自身が選択し、行動した結果です。

自分自身でいろいろなことを考え、選択し、背負い、責任を取らなければいけない。私はそう思います。

「優しくない」

そう思われる方のほうが多いと思いますが、優しさでは決してその場所からは抜け出せないですし、暗闇から出ると決意し、行動を取るのは当事者です。自分自身です。誰にもできない。優しさなど求めず、救いなど求めない強さを持ってほしい。

能動的にそこから抜け出そうと動き出した時は、暗闇だった道に光がさしてきます。

自分自身でそうするしか選択肢はないのです。

自らの内側から強さを作り出していくしか方法はないのです。

ですから、そのためにも自分自身に向き合って欲しいのです。向き合いはじめた時に、人は強さを身に着けていきます。自分自身の今の問題、過去の問題、幼少、育った環境のエピソードに向き合えば向き合うほど強くなっていきます。すべてを遠ざけていたものに向き合いはじめた時に。

私が向精神薬断薬時に意識したことが紹介されているおすすめ動画です

私が向精神薬断薬時に意識したことが紹介されているおすすめ動画です

こちらの動画で解説してくださっています、内海聡医師は、私が向精神薬を断薬する時にお世話になりました東京都御徒町TokyoDDCの医師です。

動画の中ではとても重要なことが話されています。

多くの方は、断薬するときには、「手法」を聞きたがりますが、それよりもとても重要なことがあります。

自己に向き合うことと、精神科医療、医学の完全な理解です。

必ず理由があって、こころが病んでしまったと思います。その時の問題、過去の問題、幼少の問題と、すべて自分自身に関することに向き合う必要があります。

生き方、考え方に向き合う必要があるのです。

その他にも多くの大事な点を紹介していますので、ぜひ、ご視聴くださればと思います。

怒りや憎しみや恨むことなどは生命の仕組みである

怒りや憎しみや恨むことなどは生命の仕組みである

私たち人間には「怒り、悲しみ、喜び、泣く」というような様々な感情はつきものであり、むしろそれらがなければ人間ではないといえるのではないでしょうか。

最近読みました「初めての上座仏教」(著者アルボムッレ・スマナサーラ長老)には、「智慧」ということばを勉強する必要に迫られていると書かれており、その「智慧」とは、

「ものごとをきちんと正しくありのままに知っている」ということです。つまり、システムをきちんと理解しているという意味です。我々の存在のシステム、生命の仕組みをきちんと知っていること、私はだれですかとか、なぜ生まれたんですかとか、そういうことも含めて生命の仕組み全部をわかっていることです。

とこのように書かれていました。

私は2014年に向精神薬を断薬しましたが、その時にお世話になりました内海医師のクリニックでは、結局は、薬をどのように減らしていくかという「手法」を教えていただいたり、薬の知識のサポートではなく、上記に書きました、「人間の生命のシステム」について深く考えるよう、叱りながら伝えていただきました。

簡単にいうと、「自分自身であれこれとよく考えなさい。」

教えられたことは、ただ、それだけです。

私という人間とは何者なのか。
どうしてうつになったのか。
何によりそうなったのか。
どうしてうつ状態という症状が出たのか。
うつ状態とは一体どんな状態なのか。
「因果応報」について考える。
どんな生活、食事環境だったのか。
その環境からすべては生まれる。

など。減薬断薬中でしたので、頭はあまり働かず、身体全体の震えも生じ、呼吸がうまく取れない状態でもありましたので、向精神薬を服用している時よりも心身ともにとてもつらい状態でしたが、それでも「考えなさい」とそういうことを突きつけられました。当時は「面倒だ」と思ったのですが、今、断薬して8年経って思うことは、あまりにもいろいろなことに、小さなことから大きなものに対し、考えてこなかったと実感しています。考えることを放棄してきました。その結果が「うつ病」です。

私は特に、人のこころのシステム、「こころの働き方」を知っておくことがとても重要であると思います。「こころの働き方」により病気や症状は生まれるからです。家族、夫婦、親子、様々な問題が「こころの働き方」により生まれてきます。それをわかっていないから、認識できていないから益々封じてしまいます。都合が悪いから封じてしまうのです。

病気でも問題でも、それは自分自身から生み出されています。見たいものをただ現実として目の前に現しているだけです。人は自分の見たいものしか見ない。

先ほど考えることがとても重要と書きました。向精神薬を服用していると「考えることができない」という方もいますが、私はできましたし、本当の意味で病気をやめたい、向精神薬をやめたい、問題をなんとかしたいと真剣に思われる方は、考えていく道に進んで行かれるのかなと思います。実際にクライアントを見ていてもそう感じるのです。

考えるきっかけとなる書籍を二つ紹介しますので、ぜひ、お読みいただければと思います。

初めての上座仏教/著者アルボムッレ・スマナサーラ長老

心の絶対法則/著者内海聡