向精神薬は危険だ、あまり効いていないなど、薬に不信感を持つ方は以前よりも多くなっていると思います。薬の危険性を訴える書籍もたくさん出るようになりました。
でも、何も準備が整っておらず、突然、向精神薬をやめてしまうと、こころが整っていないので禁断症状は強く出たりもします。逆に、問題が解決、もしくは自覚でき、自分にこそ問題があり、依存体質であり、そして薬にしろ、医療にしろ、精神医療、医学にしろ、家族や社会のシステムにしろ、知識による完全な理解があれば、自己卑下することができ、結果、禁断症状は軽くなったりもします。
人のせい、社会のせいにしている方は、いつまでも禁断症状が出て、禁断症状のことばかり気にしています。
だから、断薬を始める前は、精神医療、医学の知識を取り入れ、自分にとって精神医療とは何なのかという完全な理解と、自分の精神や生き方や人生の問題に向き合う作業をしていただきたいのです。
自分の思考を変える作業をしてほしいのです。そのためには自分を知る必要があります。
本来、精神医療がなければ、人は問題と向き合っていたはずです。心療内科、精神科がない時代はそうしていたのです。占いなり相談室なり病院ではなく、誰かに相談をし、自分なりに考え解決してきたのです。
それを怠ったのも自分です。
問題を先延ばしにしても、残るのは薬物依存の状態、からだの不調です。
それでも、問題に向き合うのはつらいことで、だから多くの方は薬を飲んでしまったと思います。私もそうでした。問題に向き合う勇気がなかったのです。それでも、多くの方が精神薬によって亡くなっていますし、私も発見が遅ければ死んでいたと思います。そう思うと精神医療、医学とは人を幸せにするものではないといえます。コントロールし、支配するだけの医療なのです。考えることをとめてしまうそういう薬なのです。