エホバの証人の組織の中にいて、全体的に家族の問題を抱えている方は多かったです。夫婦問題、親子問題、家庭内の不和など。
人が宗教にハマってしまうのは、一つの理由としては、現実から逃げるためだと思います。私も実際そうでした。家庭内の現状に嫌気が差していたのに、いつの頃からかその想いは口にすることはしなくなりました。「もう何を言っても無理だ」そう感じていました。家を出ても行くあてもなかったので、言葉を封じていたほうが都合がよかったのです。自分自身の居場所作りのために、宗教にハマっていたのです。
自分の意志とは反した行動を取っていたので、うつ病になったのだと思います。そして、病気になっている信者は多かった。特に、二世の子どもたちは、自ら聖書や神を信じたわけではないので、親を喜ばすための宗教のために、自分の気持ちに反した行動を取り、病気になっていたと思います。人は感情を隠し、封じてしまうと病気になりやすいです。
宗教にハマってしまう理由、洗脳されやすい理由が、現実逃避というものだけではなく、様々な理由があります。
1.自分がない(生き方考え方、ポリシーや自分軸がない)
2.自信がない
3.選択、責任が取れない
4.自分は悪くない、すべて周りが悪いと人のせいにする(常に被害者意識でものを語る)
5.依存心が強い
6.自分が何者なのかわかっていない
7.楽な道を選ぶ
8.現実逃避(悩みや問題からの逃避)
など
もっとあると思いますが、これらはすべて私がそうでした。その状態だと気づいた時には、とても残念でしたし、愚かな自分を知って自己卑下するしかなかったのです。
人は、信じたいものしか信じませんし、見たい現実しか作り出しません。もしも、現実が酷くてつらいものだとしても、その状況を作り出しているのは、明らかにあなた自身です。その現実を直視できた時にだけ、現状は変化していくのだと思います。私たち家族も自分自身の愚かな現実、現状を直視して、私のうつ病は治っていき、家出をした子どもとは和解でき、宗教も脱退できました。現実直視と自己卑下はあらゆる問題解決において、とても重要といえるのです。