性被害にあったことが言えない。言わない選択をしているのかもしれません。私も小学5年生に被害にあってから結婚するまで、誰にも言うことも相談することもしませんでした。何をされたかということを理解できていなかったこともあります。そして、隠しておいたほうが私も家族も傷つかないからだと思います。言葉にすると、周りの反応も怖かった。出来事を小さくし、記憶から消そうとしていました。だからいつも表では笑って気付かれないようにしていました。
大人になって結婚し、少し問題が起きた時に、勢いで夫に言ってしまったのが初めての開示でした。そして、夫の反応はいつもと変わらない対応でした。今思うと、それくらいの反応が有り難かったです。怒るとか悲しむとか、感情が出てきてしまうと、私も困ってしまったと思います。
そして何よりも、一人で抱えていた荷物のようなものだったので、誰か一人でも知ってもらえて、その荷はほんのわずかかもしれませんが、軽くなったと今はそう思います。
性被害者の方は、様々な理由から言葉を封じてしまう方のほうが多いと思います。でも、本当は誰かにわかって欲しい、その傷の深さを知って欲しいと思っていると思います。闇の共有や傷の舐め合いは私は嫌ですが、被害者意識を強く持たず、過去を振り返ることなく前に進みたいと思っておられる方がいましたら、相談して欲しいと思います。
そして、いつか、どうして性被害を受けてしまったのか、その状況になってしまったのか理由は必ずありますので、幼少や家伝や育った環境などから理解や解釈を深めて欲しいと思います。少しでも今の生きづらさから抜け出すために、生きづらさの根本の理由を見つけるために、内海式精神構造分析法を活用して精神分析をしています。