病気や症状をよくしたいときに何を一番に考えるべきか

私がうつ病だったときに、うつや躁うつをよくしたいと思い、インターネットでどうしたら治すことができるのかを検索していました。そしてそれは、私に合う薬はどれなのかと、向精神薬ばかりを探していました。整体やカウンセリングでもなく、どの薬を飲めば治すことができるのかということばかり考え、調べていました。

そうやって、治らない向精神薬である抗うつ薬や、不安剤や安定剤を飲んでいました。そして、見事に10年間、うつ病は治りませんでした。むしろ、躁うつ病を生み出してしまい、自殺さえ考えるようになりました。

私が本当に治りたい、治したいと考えたとき、一番なにが効果的だったかといえば、自己卑下です。10年間も治せない薬を飲んでいた自分、周りのせいにばかりしていた自分、ふてくされて寝てばかりで、夫を無視する日々、依存丸出しで生きていました。自分のことは自分でできないような毎日になってしまいました。自分のいのちが守れない自分。本当に愚かでした。

自己卑下のあと、生き方や考え方を変えたいと強く思い、必死でした。少しでも依存から抜け出そうと必死でした。幼少から社会人になるまで、しっかりしていたのに、自分のことは自分でできていたのに、たくましく生きていたのに、今、どうしてそれができなくなってしまったのだろうと考え、甘えていたんだと自覚し、その甘えから脱却したいと思い、必死でした。

病気や症状をなんとかしたい、改善したり、回復したりしたいと、病者は必ず考えるでしょう。そのときに、どこの病院にいったらいいのか、どの医師がいいのか、どの治療法がいいのか、どの薬がいいのかなど、誰かやなにかに頼ったりすがったりしますが、実は、自分自身の考え方を変えるほうが一番いいのです。一番先に取り組むべきことです。

あなたが作り出した病気だから、必ず、あなたの内側に答えや治し方はあります。あなたこそが治し方を知っている。そこにたどり着けないのなら、今、治すことが不都合なのだと思います。病気が治っていくときは、疾病利益を手放さなければいけないからです。病気になったことで得た利益は必ずあります。

ぜひ、病気や症状をよくしたいと思われたときには、手法に目を向けず、生き方や考え方を意識してください。自分が病気を作り出している加害者だと、そういう視点を持てたとき、変化は訪れます。治っていく人はその道をたどっていくのです。被害者意識を手放していくのです。

病気になる人の思考性は?逆に好転するのはこんな人。/ うつみんオンデマンド(内海聡ドキュメンタリー制作委員会)