他者の欲求を満たしてしまう人

他者の欲求を満たしてしまう人

私のように親から十分な愛を受け取れず、様々な場面で自分の欲求を満たしてもらえなかったアダルトチルドレンは、自分の思いは横に置いてしまい、どうしても他者の欲求を満たすことを先にしてしまいます。他者の思いを満たしてあげることで、自分の承認欲求が満たされるからです。相手を喜ばす事が使命のようになっているのです。他者の喜ぶ顔を見て満足しているのです。

でも、自分の思いはどうなんでしょうか。

自分の思いを多くの方は先に満たします。食べたい物があれば自分の食べたいものを1番に選びますし、見たいテレビがあれば1番に自分の見たい番組を選びます。でも、私のようなアダルトチルドレンで、人の意見に流されてしまう、人の思いを1番にする人は、全て他者の1番が自分の1番になってしまっているのです。自分の思いは横に置いたままで、選択力がほとんどありません。

そうするとどうなるでしょうか?自分で何も選べなくなります。人の意見に流されます。人の意見と違った時、相手の意見に同調するでしょう。かなり危険な状態です。全く自立できておらず、誰かの意見がないと不安にさえなるかもしれません。

私は自分がこういう人間なんだと気づきました。そして自分の思いを1番に選んでいいのだと気づきました。周りの人はみんなそうしてます。でも、本当はなんでもいいのかもしれません。自分が選んだ物が1番なのですから。私は人の意見を大事にし過ぎていました。自分の意見は持ってはいけないと思っていました。自分の思いよりも、他者の思いを先に満たしてあげないといけないと思っていました。だからそれはもうやめようと決意したのです。

私のことを真似なくてもいいのです。自分の意見をまずは大事に、大切にしてください。自分の感情を心の奥底にしまうことなく、出してあげてください。表現してください。自分の感情がなんなのか気づいてあげてください。誰でもない、自分が自分の感情を満たすのです。

改善していく上で重要なこと

改善していく上で重要なこと

私は整体とカウンセリングを通して、とても大事にしていることがあります。
それは「自立する」ということです。

私は、幼少時、あまり親に甘えることができなかったので、早くに自立して大人ぶっていたと思います。小学、中学生の頃、甘えている人を見るのがとても嫌いでした。本当は甘えたいのに。そして、社会人になった時、やっと甘えられる人と出会いました。今の夫です。夫は甘えてくることが全く苦ではなかったようです。お互いの周波数が合致したのでしょう。お互いに心地よく、私は日に日に甘えが強くなり、とうとう何もしなくてもよい状態になりました。うつ病という病名をもらうことで。

うつ病と診断されてからは、わがままの言いたい放題だったと思います。あまり覚えていませんが。幼児退行していったということはよくわかります。本当に早くの自立で疲れきっていたのです。でも、結局は安心できる場は見つかることなく、うつ病を使って甘え、わがままを言って表現していたと思います。

自立のじの字など全くない結婚生活でした。今、振り返ると本当に恥ずかしいです。自分の食事や身の回りのことさえできない人間になっていました。病人だから甘えていいのだと、本当に愚かなことを考えていました。

そもそも、自立していれば病気になっていなかったと思います。「甘えたい」という思いが強過ぎて、うつ病になっていったのだと思います。今の時代、アダルトチルドレンは多いです。幼少時に甘えられなかった人はたくさんおられます。私は今の子どもたちは、ますます私のように無償の愛を受け取ってないのでは感じています。とても心配です。簡単に精神疾患名をつけられてしまう時代だからです。簡単に精神薬が投薬されてしまう時代だからです。

しっかりと自分がアダルトチルドレンだと認識し、常に自立を意識していないと依存の強い大人になってしまいます。「自立」というキーワードはこれからの時代、とても重要ではないでしょうか。

自分が何がしたいのか、何になりたいのか、どうしたいのか、しっかりと自分の頭で考えられる人であって欲しいのです。1つも調べることなく、何でもかんでも人に尋ねて、考えることをやめてしまっている方が多いのです。

例えば、「牛乳は体に悪いのですか?」と聞いてくる方がおられますが、まず、牛乳とはどういうものなのか成分なり、歴史なり、調べるとよいでしょう。調べると、いいのか悪いのかくらいはわかってきます。自分の基準でいいのです。人それぞれ意見が違って当たり前なのです。

今の時代、調べたら様々な情報が得られます。便利なツールがあるのにそれをしない。めんどくさいことを他人任せにして楽をして情報を得る。自立とは一体どういうことなのかよく考えて欲しいのです。