覚えていない部分にこそ問題の根源が隠れている

父親のことは覚えていない。

8歳の時に亡くなった父親は、6歳くらいまではそばにいたと思いますので、6年間の記憶はあるはずなのですが、どうしても出てこない。夢にも一度も出てきませんでした。

私のうつ病は、父親や父方の影響がとても大きい。それは、内海式精神構造分析法で理解できました。2014年、42歳までは根本の原因には絶対に向き合いたくない、向き合う力もなかったのだと思います。向精神薬を断薬した時から、うつ病をはじめ、生きづらさや人生の重荷や自分自身の存在価値などの答えというか解釈が、できるようになりました。それらの理由の解釈が進んでいきました。

私たち人間は、向き合いたくない部分や記憶は、封じてしまいます。心身ともに壊れてしまうからです。傷を負ってしまうからです。

クライアントと会話をしている時に、あまり出てこない部分にこそ、深い傷があったり、隠しておきたいエピソードがあったり、認識や自覚したくないものがあったりもします。その部分が問題の根源であり、その部分に向き合うことを避けているので、益々精神は病んでいき、うつやアトピーやあらゆる病気は何年も何十年も改善しない方がおられます。

封じている部分や隠しておきたい記憶、思い出せない記憶に向き合う作業はつらいことです。しかし、私はみな向き合うことができると思いますし、向き合うことは変化したい現れでもあります。このままではいけないと、自分自身、家族、親子、夫婦関係の改善を強く求めているからこそ、向き合う力は生まれるのだと思います。そして、社会さえも、日本さえも変わっていくのだと思います。

隠しているものや封じているものがあると、人は弱くなってしまいます。それがいくら自覚できていなくてもそうしている状態だとしたら、人は弱くなってしまう。周りを気にしてしまい、自己肯定感も低くなり、自尊心もなく、いつも自分を自分自身で傷つけてしまう。その弱さを隠すために他者を傷つけてしまう。

隠れている部分を理解、認識、自覚できた時に人は変わっていき、強くなり、自分自身で自分を大切にできるのだと思います。私も以前よりは自分を大切にできるようになりました。他者よりも先に大切にしていいのだと認めてあげることができました。