内海式精神構造分析と先祖供養の関係性

内海式精神構造分析では家系図を作成していき、そこから何を封じてきたのか、何を演じてきたのか、何を見て、何を見てこなかったのか、どんなフラクタル構図があるのか、どんなジレンマやメタファーが隠れているのかなど見ていきます。ですから、先祖が必ず関係してきます。先人が何をおこなってきたのか、どの点が同じで、どの点が違うのか、それを見ていき、そこから持っているあらゆる問題の根源を見つけていきます。

そうすると、「先祖供養したほうがいいのか」と思うかたも、少なからずいるのではないかと思います。

私はお墓参りには今も行っていませんし、内海式精神構造分析法を発案された、内海聡医師からもそのようにいわれたことは一度もありません。先祖供養しようがしまいが、問題をよい方向へ向かわせるためには、あまり関係はないと思っています。

先祖供養、先祖崇拝したければそれでいい。
したくないほど憎しみがあるのならしなくてもいい。

供養よりも大事なことは、前の歴史に向き合う、つまり、自己に向き合い、今まで気づくことがなかった事柄を自覚することが一番重要です。

自分自身がどこからどのようなつながりを持って存在し始めたのか、自分自身が一体「何者」なのかということを知ることが大切だと思っています。生まれた時と幼少期の環境も知ることが大事ですが、自分が存在する前に何が起きたのか、どういう家系だったのかと、掘り起こしたり、想像したり、向き合う作業が重要です。すべてはつながっており、私たち人間は同じことをしてしまうからです。形は変わっていても同じようなことをします。

家系図は情報が多ければ多いほど推察の材料となりますが、パターンがある程度わかれば、それほど情報がなくても分析できます。特に私のような生きづらさを感じているかたや、死が関係するような病気、ずっと精神薬を服用されているかたは、内海式精神構造分析で自分自身を知るのも、一つの手法だと思います。この分析法だけでなく、自己に向き合う姿勢が持てたら、それは誰かのせいにするのではなく、自分自身に問題の根源があるという認識が持てていますので、そういうかたは、問題に対する解釈が進んでいきます。