自分を助けることができるのは自分自身

自分を助けることができるのは自分自身

断薬して8年。

8年も経っているのに、それでも、調子の悪い時はあります。向精神薬を飲んでいた時のような悪さはあります。それは仕方ないことです。そういう薬を、たちの悪い向精神薬を服用するとはそういうことです。服用し続けても何も幸せなど訪れません。

私にだってまだつらい時はあるんです。

精神科に通ったのも自分。

薬を手にしたのも自分。

薬を口に入れたのも自分。

飲み続けたのも自分。

すべて自分自身が選択し、行動した結果です。

自分自身でいろいろなことを考え、選択し、背負い、責任を取らなければいけない。私はそう思います。

「優しくない」

そう思われる方のほうが多いと思いますが、優しさでは決してその場所からは抜け出せないですし、暗闇から出ると決意し、行動を取るのは当事者です。自分自身です。誰にもできない。優しさなど求めず、救いなど求めない強さを持ってほしい。

能動的にそこから抜け出そうと動き出した時は、暗闇だった道に光がさしてきます。

自分自身でそうするしか選択肢はないのです。

自らの内側から強さを作り出していくしか方法はないのです。

ですから、そのためにも自分自身に向き合って欲しいのです。向き合いはじめた時に、人は強さを身に着けていきます。自分自身の今の問題、過去の問題、幼少、育った環境のエピソードに向き合えば向き合うほど強くなっていきます。すべてを遠ざけていたものに向き合いはじめた時に。

振り返ってみると、12月、1月は調子が悪い日があります

振り返ってみると、12月、1月は調子が悪い日があります

12月は、父親が病気で亡くなった月。

1月は、祖母が交通事故で亡くなった月。

うつ病になってから、以前もあったのかもしれませんが、特に冬が調子が悪い日が多かったです。それは、ただ、「寒い」という理由だったと思っていたのですが、内海式の精神分析を学んでみると、これも必然なのかなと思います。

父親も祖母も突然のお別れでした。

そして、まだ、その「死」には向き合えていないのかもしれません。亡くなったという現実を拒絶しているのかもしれません。

そういう推察ができるようになっただけでもいいのかなと思います。

落ち込んでしまう理由や訳のわからない悲しみや苦しみの理由がわかっただけでも、こころは軽くなりました。

私が向精神薬断薬時に意識したこと

私が向精神薬断薬時に意識したこと

こちらの動画で解説してくださっています、内海聡医師は、私が向精神薬を断薬する時にお世話になりました東京都御徒町TokyoDDCの医師です。

動画の中ではとても重要なことが話されています。

多くの方は、断薬するときには、「手法」を聞きたがりますが、それよりもとても重要なことがあります。

自己に向き合うことと、精神科医療、医学の完全な理解です。

必ず理由があって、こころが病んでしまったと思います。その時の問題、過去の問題、幼少の問題と、すべて自分自身に関することに向き合う必要があります。

生き方、考え方に向き合う必要があるのです。

その他にも多くの大事な点を紹介していますので、ぜひ、ご視聴くださればと思います。

怒りや憎しみや恨むことなどは生命の仕組みである

怒りや憎しみや恨むことなどは生命の仕組みである

私たち人間には「怒り、悲しみ、喜び、泣く」というような様々な感情はつきものであり、むしろそれらがなければ人間ではないといえるのではないでしょうか。

最近読みました「初めての上座仏教」(著者アルボムッレ・スマナサーラ長老)には、「智慧」ということばを勉強する必要に迫られていると書かれており、その「智慧」とは、

「ものごとをきちんと正しくありのままに知っている」ということです。つまり、システムをきちんと理解しているという意味です。我々の存在のシステム、生命の仕組みをきちんと知っていること、私はだれですかとか、なぜ生まれたんですかとか、そういうことも含めて生命の仕組み全部をわかっていることです。

とこのように書かれていました。

私は2014年に向精神薬を断薬しましたが、その時にお世話になりました内海医師のクリニックでは、結局は、薬をどのように減らしていくかという「手法」を教えていただいたり、薬の知識のサポートではなく、上記に書きました、「人間の生命のシステム」について深く考えるよう、叱りながら伝えていただきました。

簡単にいうと、「自分自身であれこれとよく考えなさい。」

教えられたことは、ただ、それだけです。

私という人間とは何者なのか。
どうしてうつになったのか。
何によりそうなったのか。
どうしてうつ状態という症状が出たのか。
うつ状態とは一体どんな状態なのか。
「因果応報」について考える。
どんな生活、食事環境だったのか。
その環境からすべては生まれる。

など。減薬断薬中でしたので、頭はあまり働かず、身体全体の震えも生じ、呼吸がうまく取れない状態でもありましたので、向精神薬を服用している時よりも心身ともにとてもつらい状態でしたが、それでも「考えなさい」とそういうことを突きつけられました。当時は「面倒だ」と思ったのですが、今、断薬して8年経って思うことは、あまりにもいろいろなことに、小さなことから大きなものに対し、考えてこなかったと実感しています。考えることを放棄してきました。その結果が「うつ病」です。

私は特に、人のこころのシステム、「こころの働き方」を知っておくことがとても重要であると思います。「こころの働き方」により病気や症状は生まれるからです。家族、夫婦、親子、様々な問題が「こころの働き方」により生まれてきます。それをわかっていないから、認識できていないから益々封じてしまいます。都合が悪いから封じてしまうのです。

病気でも問題でも、それは自分自身から生み出されています。見たいものをただ現実として目の前に現しているだけです。人は自分の見たいものしか見ない。

先ほど考えることがとても重要と書きました。向精神薬を服用していると「考えることができない」という方もいますが、私はできましたし、本当の意味で病気をやめたい、向精神薬をやめたい、問題をなんとかしたいと真剣に思われる方は、考えていく道に進んで行かれるのかなと思います。実際にクライアントを見ていてもそう感じるのです。

考えるきっかけとなる書籍を二つ紹介しますので、ぜひ、お読みいただければと思います。

初めての上座仏教/著者アルボムッレ・スマナサーラ長老

心の絶対法則/著者内海聡