食べたくない時に「食べたくない」とはっきりと言えていますか?

食べたくない時に「食べたくない」とはっきりと言えていますか?

母親が、子どもに「ケーキ食べる?」と聞いて、子どもは本当は食べたくないのに、「食べたくない」と答えた時に、母親が不機嫌になることを体験しているから、その感情を受け取りたくなくて、喜んでしまう。

こういうことを続けていると、子どもは本当の気持ちを言葉に出さなくなります。そして、コミュニケーションを取ることを避けてしまいます。コミュニケーションが下手になります。人嫌いになります。

抑圧ほど毒なことはありません。せっかく生まれ持った特質が消えてしまい、誰かのロボットでしかなくなるのです。誰かに合わせた人生になってしまうのです。生きていて楽しい訳がありません。

はっきりと食べたくないものは「食べたくない」という勇気を持って欲しいのです。そうしない限り抑圧された世界からは抜け出せません。

社会は自分を犠牲にしても、他人のために親切にするということが美徳とされています。でも、どうでしょうか。自分が満たされてもいないのに、親切や愛を与えても与えられた人は満足しますが、本人は辛いだけです。苦しいだけです。生き地獄なのです。自分が全く愛で満たされていないからです。自分を大切にしていないからです。これでは生きていくのもしんどいのです。

勇気を持って自分の思ったことを伝えていくしかありません。子どもたちの社会でもそうです。いじめは主張しないから益々攻撃されてしまうのです。

「食べたくない」と言えない心のメカニズムを知れば、だから自分は言えなかったのかと腑に落ち、これからははっきりと「食べたくない」と言えるようになります。自分が自分の壁を乗り越えていくしかありません。誰の力も借りてはいけないのです。自分が変わりたいと強い意志が行動へと導いてくれるのです。

病を「治したい」と、病を「やめたい」の違い

病を「治したい」と、病を「やめたい」の違い

さまざまな病気がありますが、病気を治したいと思って行動すると、治らない方角に向かってしまうかもしれません。私の場合がそうでした。治したいと思っていました。薬で治したいと思って、いろいろな薬を処方され、私も求めてしまい、今度こそはこの薬で治る!と思って飲んでいました。10年間、その繰り返しでした。うつ病を、躁うつ病、自律神経失調症を治そうと、本気で思っていましたが、きっと本気ではなかったのだと、今ならそう言えます。

では、「治そう」ではなく病気を「やめよう」という思いに切り替えるとどうなるでしょうか。それほど薬や治療法に執着しないのかもしれません。実際、私は、「もう、うつ病はやめよう、本当にやめたい!」と思ったら、薬をまず手放していくことが徐々にできて、3ヶ月で完全に手放して、甘えもあまり出さなくなりました。自立していたいと強く思うようになりました。意識が変わったんだと思います。

「病気を治したい」と「病気をやめる」という思いは、目指しているものが違うのかもしれません。きっと違うのでしょう。病気から卒業する時、まず最初の壁となるのは、この「治したい」から「やめたい」という思考になるかが鍵なのです。

他者の欲求を満たしてしまう人

他者の欲求を満たしてしまう人

私のように親から十分な愛を受け取れず、様々な場面で自分の欲求を満たしてもらえなかったアダルトチルドレンは、自分の思いは横に置いてしまい、どうしても他者の欲求を満たすことを先にしてしまいます。他者の思いを満たしてあげることで、自分の承認欲求が満たされるからです。相手を喜ばす事が使命のようになっているのです。他者の喜ぶ顔を見て満足しているのです。

でも、自分の思いはどうなんでしょうか。

自分の思いを多くの方は先に満たします。食べたい物があれば自分の食べたいものを1番に選びますし、見たいテレビがあれば1番に自分の見たい番組を選びます。でも、私のようなアダルトチルドレンで、人の意見に流されてしまう、人の思いを1番にする人は、全て他者の1番が自分の1番になってしまっているのです。自分の思いは横に置いたままで、選択力がほとんどありません。

そうするとどうなるでしょうか?自分で何も選べなくなります。人の意見に流されます。人の意見と違った時、相手の意見に同調するでしょう。かなり危険な状態です。全く自立できておらず、誰かの意見がないと不安にさえなるかもしれません。

私は自分がこういう人間なんだと気づきました。そして自分の思いを1番に選んでいいのだと気づきました。周りの人はみんなそうしてます。でも、本当はなんでもいいのかもしれません。自分が選んだ物が1番なのですから。私は人の意見を大事にし過ぎていました。自分の意見は持ってはいけないと思っていました。自分の思いよりも、他者の思いを先に満たしてあげないといけないと思っていました。だからそれはもうやめようと決意したのです。

私のことを真似なくてもいいのです。自分の意見をまずは大事に、大切にしてください。自分の感情を心の奥底にしまうことなく、出してあげてください。表現してください。自分の感情がなんなのか気づいてあげてください。誰でもない、自分が自分の感情を満たすのです。

傷つかないためにしまい込んできたもの

傷つかないためにしまい込んできたもの

今、あなたが何かに怒りを感じているのなら、それは「今」なのではない。その怒りは過去の出来事に対しての怒りなのである。

怒りがあったのに、それをぶつけることなく、心の奥底にしまい込み、今、何かのきっかけで過去の怒りが出てきただけなのです。

怒り、挫折、悔しさ、悲しさ、寂しさ、それらを意識してしまうと、あなたは崩壊していたかもしれません。心の奥底にしまい込んで、その感情を感じない、意識しないことで、傷つかないことを選び、そうして自分を守ってきたのです。そうすることでしか、自分を守ることができなかったのです。