宗教脱退による内容証明は必要なのか

宗教脱退による内容証明は必要なのか

私たち国民は、憲法20条の「信教の自由」により、何を信じるか信じないかという選択の自由は保障されています。そして、個人によるその自由は、宗教団体よりも優先されるべきです。個人の自由権に基づいて、団体は成り立っています。

参考資料
4か月で行政書士の合格を目指す行政書士通信講座
内容証明net 東京中央法務オフィス
Q&A宗教トラブル110番

ですから、宗教組織から離れたい、やめたいと思った時は、意思表明だけでいいはずですが、私は、創価学会からエホバの証人に宗教を変えた時には、内容証明による手続きをしました。それは、確実に創価学会との関わりを断ち切ったほうがいいということで、内容証明により手続きをエホバの組織から勧められました。

しかし今思うと、完全な神、全知全能のエホバ神であり、心を見ることができる神といわれていたので、内容証明による手続きはいらなかったのではないかと思います。人間側の気持ちの問題であって、神視点で考えればいらなかったんじゃないかな。当時は何も考えてもおらず、言われた通りに手続きしました。

その後、納得にいかないこともありエホバの証人から脱退しましたが、その時は私も夫も意思表明だけでした。特に何の手続きもしていません。

内容証明による手続きをされている方は、何かしらの組織とのトラブルがあり、内容証明手続きをされています。ストーカー被害などあっていたり、脅迫や金銭トラブルなどがある場合は、内容証明による手続きをして、確実に脱退、脱会を証明されたほうがいいと思います。

※法律の専門家ではありませんので、手続きなど詳細は、弁護士などの専門家にご相談、お問い合わせください。
弁護士ドットコム

宗教の勧誘に大学生が狙われる理由

宗教の勧誘に大学生が狙われる理由

宗教問題に関して調べてみると、近年では、大学生が標的となっている「キャンパスカルト」により、大学内外で宗教の勧誘が増えているそうです。

社会問題化した宗教団体「摂理」がコロナ禍で有名大学で勧誘を活発化 SNSを駆使した巧妙な手口 AERA dot.
若者を餌食にする「キャンパスカルト」の正体(2) 偽装サークルで勧誘 Asagei Biz
【学生の皆さんへ】カルト的宗教団体の勧誘に注意してください 新潟大学
「キリスト教」を名乗る団体について 青山学院大学

どうして若者たちが狙われるのか。

その理由の一つは、若さゆえに人を信用しやすく、断ることができないからではないでしょうか。守られ過ぎた環境のため社会性も低く、少し仲がよくなると疑うことなく、人を信用してしまうのかもしれません。悩みを持っていたら、ほんの僅かな心の隙間に入り込みやすくなり、その対応が心地よくもなります。または、プライドが高いために、まさか自分が騙されるはずはないと思っているのかもしれませんし、向上心や承認欲求も関係してくると思います。

そして、重要な点は、勧誘されることを本人が望んでいるという視点を持つことです。もし、お子さんが宗教の勧誘を受け、家を出ていくなり、家から離れて宗教にハマっていくのなら、それさえも望んでいるのはあなたなのです。受け入れがたいことですが、双方、その状態を望んでいるという視点をぜひ持って欲しい。

では、なぜ、勧誘されることを若者たちが望んでしまうのか。宗教にハマるのは一種の「逃避」です。現実問題からの逃避であったり、家庭内の居心地の悪さからの逃避であったり、親の支配からの逃避だったりもします。ぜひ、子どもたちが何から逃げたいのか考えてみてください。

そして、もし、宗教の勧誘により苦しんでいたり、つらい思いをされているのなら、「罪悪」も関係してきます。現在の罪悪というよりも、過去や全く認識のできていない罪悪です。罪悪に限らず、どうしてそういう行動を取っているのか、その理由は、内海式精神構造分析法により見つけ出すことができます。

ほんの少しの視点の違いで、宗教の勧誘の原因が違ったものになりますので、本当に解決させたいのなら、自分のどこに問題があるのかと、外側ではなく内側に問うて考えてくださればと思います。私もそうしてうつ病も、人間関係の問題も、トラウマ問題、宗教問題も、自分なりに向き合い自己解決してきましたので、この考え方がご参考になればと思います。

宗教をやめたいと思った人の思考と行動

宗教をやめたいと思った人の思考と行動

25年間エホバの証人として活動してきて、子どもに聖書の教えを押し付けてしまったため、社会人になった時に子どもは家を出ていきました。恋をして、教理がどうしても受け入れられなくなったのです。相手の方にも私たち夫婦は、聖書を学ぶよう押し付けてしまったので、そのことでも嫌になり、突然、目の前からいなくなってしまいました。

宗教をやめたいと思う二世三世の子どもたちは、たくさんおられると思います。しかし、その場からは離れられない子どもたちも多い。それは親が悲しむということと、行く場所がないから。この二つの点が大きいと思います。

私の子どもは、親が悲しむということも受け入れ、でも、自分らしく生きたいと思い、行く場所を確保して、家を出ていったと思います。本当に親として子どもに苦痛な選択をさせてしまいました。

ある宗教二世の子の経験談で、大学に行けなくなるから、嫌々、宗教家庭の実家にいるという話を聞きました。私は、本当に宗教が嫌と思った時には、自分がどうしたいのか、どうしたら自分らしく生きていくことができるのかを考え、選択して欲しいと思います。

自分の意見を押し通して何かを選択することや、生きていくことには責任が伴います。自立した生き方には、自分で考えるということや、責任が伴ってくるのです。そういう覚悟があれば、私の子どものように宗教をやめることもできますし、宗教だけではなく、精神薬の断薬や、病気、あらゆる問題にも対処していけると思います。

実際に子どもが取った選択は、親から見てもすごい決意と行動力だと思いました。そういうことができる人間だと思っていなかったので、尚更、そう感じました。

覚悟を持った人は強いです。当時はお互いにつらい経験でしたが、子どもから学ばさせていただきました。そして、数年後、夫婦二人でエホバの証人をやめる覚悟を持つことができ、親が悲しむことも受け入れ、自分の望む生き方がしたいという思いを一番大事にし、組織から脱退しました。現在、三人とも聖書やエホバの証人の教理に縛られることなく、自由に暮らしています。

教理をすべて信じていないのにやめなかった理由

教理をすべて信じていないのにやめなかった理由

エホバの証人の時は、教理をすべて信じてはいなかったです。本当にハルマゲドンは来るのか、楽園は来るのか、死者は復活するのか、人間は完全な存在として生きていけるのかなど、半信半疑でした。それでも、エホバの証人をやめようとは思いませんでした。

私のような信者は必ずいますし、もしかしたら多くの信者は同じように考えていたかもしれません。

しかし、外側からやめさせようとしても無理です。それは、その宗教をしていたほうが、本人にとって都合がいいからです。

私もエホバの証人の組織に属していた時は利益がありました。都合がいいものがありました。

自分の居場所作りのため
宗教教理により子どもを性被害から守れるため
家庭内が波立たないため
自分自身のアイデンティティを保つため
死者の復活や平和な世界を望んでいたため

他にもいろいろとあったと思います。

ですから、家族や周りの友人などが宗教をやめさせようとしても無理です。よくうつ病の人や病気の人に、食事法や医師を紹介したりとアドバイスされる方がいますが、当人はそんなことは望んではいません。それと宗教の問題も同じです。本人がその状態を不快に思ったり、都合が悪いと感じない限り、宗教をやめることは難しいです。

しかし、信者は確実にはすべてを信じてはいないので、その要素が大きくなった時に変化は訪れるのだと思います。私も実際に、体を汚す血は避けるのに、薬や抗がん剤や社会毒はどうして避けないよう指導しないのかと考えた時に、なにかしら不信感を持ち始めました。宗教をやっている時は、あまり考えてはいませんでした。教えの通りに生きていればそれが神から喜ばれると、ただ、教理だけを受け入れていました。本当に何も考えていなかったのです。

宗教をやめさせたいと思った時、周りの人にできることは何もないのかもしれませんが、信者はすべてを信じているわけではないということや、都合がいいからその場にいることや、やめるきっかけがないとやめれないなど、そういう状態だと認識していたら、何か変化は訪れるのかもしれません。そして、あなた自身も実はその状態が都合がいいと自覚したら、宗教をやっていてくれたほうが都合がいいと認識できたら、その時は、あなた自身も選択するものが変わってくるのだと思います。